Difyの料金・評判・機能
Difyはオープンソースで開発されているLLMアプリ構築プラットフォームです。RAG(検索拡張生成)、AIエージェント、ワークフローを直感的なGUIで組み合わせて構築でき、無料のSandboxプランからセルフホストまで幅広い使い方が可能です。
掲載情報: 2026年3月時点
Difyとは?
Difyは、大規模言語モデル(LLM)を使ったアプリケーションをGUIベースで構築・運用できるオープンソースのプラットフォームです。開発元は米国のLangGenius, Inc.で、2025年には日本法人も設立されています。GitHubリポジトリ(langgenius/dify)は15万を超えるスターを集めており、OSSのLLMアプリ開発基盤としては最大規模のプロジェクトのひとつです。
公式ドキュメントでは「プロトタイプから本番環境へ」を掲げており、機能はワークフロー、RAGパイプライン、エージェント、モデル管理、可観測性(LLMOps)、Backend-as-a-Serviceの6領域で構成されています。ChatGPTのような完成済みの対話アシスタントではなく、自社の業務やサービスに合わせたAIアプリを組み立てるための土台にあたります。
ノーコード/ローコードの画面でプロンプトを設計し、社内文書を登録して根拠付きで回答させ、処理の流れをノードでつないで自動化する——という一連の作業が1つの管理画面で完結します。作ったアプリはWebアプリとして公開できるほか、APIとして自社システムに組み込むこともできます。
GPT・Mistral・Llama3をはじめ数百のモデルとOpenAI API互換のエンドポイントに対応しており、用途やコストに応じてアプリ単位でモデルを切り替えられます。クラウド版は無料のSandboxプランから試せるほか、ソースコードが公開されているためセルフホストも選択できます。
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無料プランで始める無料プランがあるので気軽に始められます
| 提供企業 | LangGenius, Inc. |
|---|---|
| カテゴリ | AIチャットボット |
| 料金モデル | 無料プランあり |
| 最低月額 | $0/月 |
| 無料プラン | あり |
| 無料トライアル | なし |
| 日本語対応 | 対応 |
| 対応プラットフォーム | Web |
| API提供 | あり |
Difyの料金プラン
| プラン | 料金 | 内容 |
|---|---|---|
| Sandbox | 無料 | 200メッセージクレジット、メンバー1名、アプリ5個、ナレッジ文書50件、ストレージ50MB。アップロードは1回1ファイル・15MBまで |
| Professional | 年額$590 | 月5,000メッセージクレジット、メンバー3名、アプリ50個、ナレッジ文書500件、ストレージ5GB、トリガーイベント月20,000件 |
| Team | 年額$1,590 | 月10,000メッセージクレジット、メンバー50名、アプリ200個、ナレッジ文書1,000件、ストレージ20GB、トリガーイベント無制限 |
| Enterprise | 要問合せ | エンタープライズ向けデプロイ、SSO、高度なセキュリティ管理、専任サポートを含む個別見積もり |
| Community Edition(セルフホスト) | 無料 | ソースコードを自社環境で運用。Docker Composeの最小要件はCPU 2コア・メモリ4GB。単一ワークスペース前提で、マルチテナント提供にはライセンス上の制限あり |
Dify公式サイト(dify.ai/pricing)および公式ドキュメント(docs.dify.ai)の2026年8月時点の記載に基づきます。ProfessionalとTeamは年額表示で、月払いの可否・金額は公式サイトでご確認ください。ProfessionalとTeamのアップロード上限はいずれも1回50ファイル・1ファイル50MBです。なお、どのプランでもOpenAI等のLLM API利用料は別途発生します。
Difyの主な機能
Difyの使い方(基本ステップ)
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1. アカウントを作成する
クラウド版(cloud.dify.ai)にサインアップすれば、無料のSandboxプランですぐ利用を開始できます。自社サーバーで動かす場合は、GitHubのCommunity EditionをDocker Composeで起動する方法が一般的で、公式が示す最小要件はCPU 2コア・メモリ4GBです。KubernetesのHelmチャート、Terraform(Azure・Google Cloud・AWS)、AWS CDKによる構築手順も公開されています。
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2. モデルプロバイダーを設定する
設定画面の「モデルプロバイダー」から、使用したいLLMのAPIキーを登録します。GPT・Mistral・Llama3など数百のモデルとOpenAI API互換エンドポイントに対応しています。Difyの利用料とは別にモデル側の従量課金が発生するため、まずは低コストなモデルで試すのが無難です。
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3. アプリの種類を選ぶ
「アプリを作成」から、チャットボット、テキスト生成、エージェント、Chatflow、Workflowといったタイプを選択します。まず動くものを見たい場合は、用意されているテンプレートを複製して中身を確認するのが近道です。
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4. ナレッジ(知識)を登録して分割方法を決める
RAGを使う場合は「ナレッジ」にPDF・DOCX・XLSXなどのファイルをアップロードします。アップロード上限はプランで異なり、Sandboxは1回1ファイル・1ファイル15MBまで、ProfessionalとTeamは1回50ファイル・1ファイル50MBまでです。続いてチャンク(文書を分割した塊)の分け方と、インデックス方法を「高品質」(埋め込みモデルでベクトル化)か「経済的」(チャンクごとに10個のキーワードを抽出)から選びます。高品質を選ぶとトークンを消費し、後から経済的へは戻せない点に注意してください。
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5. 検索方式を調整する
検索設定でベクトル検索・全文検索・ハイブリッド検索を選びます。ハイブリッド検索では意味的な近さとキーワード一致の重み付けを調整できます。取得するチャンク数(TopK、初期値3)と類似度の下限(スコア閾値、初期値0.5)も設定でき、必要に応じてリランクモデルで並べ替えて精度を高められます。
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6. プロンプトを調整して動作を確認する
プロンプト欄で役割や回答ルールを指定し、プレビューで実際の応答を確認しながら調整します。ナレッジ側には「検索テスト」機能があり、想定質問に対してどのチャンクが引かれるかを単体で検証できるため、回答がずれる場合はまずここを確認します。
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7. 公開・API連携する
「公開」を押すとWebアプリとして共有できるURLが発行されます。あわせてAPIキーを発行すれば、自社のWebサービスや社内ツールから呼び出す形での組み込みも可能です。公開後はログ画面で実際のやりとりを確認し、プロンプトやナレッジを改善していきます。
Difyでできること
Difyは「LLMを使った処理をGUIで組み立てる」ためのプラットフォームです。公式が挙げる機能領域に沿って整理すると、主に次のようなことが実現できます。
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RAG(検索拡張生成)による社内文書検索
PDF・DOCX・XLSXなどのドキュメントをナレッジとして登録し、その内容を根拠にAIが回答するアプリを作れます。DOCXとXLSXは文書内の画像も処理対象で、2MB以下のJPG・JPEG・PNG・GIFは該当するチャンクの添付として自動的に抽出されます。
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チャットボットの構築
役割やトーン、回答ルールをプロンプトで指定した対話型アプリを作成し、Webアプリとして公開したり自社サイトに埋め込んだりできます。
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AIエージェントの作成
Function CallingまたはReActによるエージェントを構築でき、Google検索・DALL·E・Stable Diffusion・WolframAlphaなど50種類以上の組み込みツールを利用できます。目的を与えると、AIが必要なツールを自分で選んで複数ステップの処理を進めます。
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ワークフローによる業務自動化
条件分岐・ループ・変数の受け渡しを含む処理の流れをノードでつないで自動化できます。用意されているノードの種類は後述します。
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プロンプトIDEとモデル比較
プロンプトを書きながら複数モデルの応答を比較できる専用画面があり、精度とコストのバランスを見て採用モデルを判断できます。
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API連携・自社システムへの組み込み(BaaS)
作成したアプリにはAPIが自動的に用意され、自社のWebサービスや社内ツールからAI機能として呼び出せます。公式はこれをBackend-as-a-Serviceと位置づけています。
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LLMOps(ログ監視と改善)
実際のやりとりのログや処理性能を確認しながら、プロンプトやナレッジを継続的に改善していく運用ができます。
DifyのRAGとワークフロー機能
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RAG(検索拡張生成)の仕組み
RAGは、質問に関連する文書をまず検索し、その内容をLLMに渡したうえで回答を生成させる仕組みです。モデルの追加学習(ファインチューニング)をしなくても社内情報に即した回答を得られるため、社内Q&A用途で広く使われる構成です。Difyではナレッジに登録した文書がチャンクに分割され、質問時に関連箇所が検索されます。
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インデックス方法は「高品質」と「経済的」の2種類
「高品質」は埋め込みモデルでチャンクをベクトル化する方式で、公式ドキュメントの表現を借りれば「2点が近いほど意味が似ている」という性質を使い、語句が一致しなくても意味的に近い箇所を拾えます。ただしトークンを消費します。一方「経済的」はチャンクごとに10個のキーワードを抽出して転置インデックスのみで検索する方式で、トークンを消費しない代わりに精度は落ちます。高品質から経済的への変更は後からできないため、最初の選択が重要です。
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検索方式とチューニング項目
ベクトル検索は質問をベクトル化して意味的に近いチャンクを探す方式、全文検索は語句そのものを含む箇所を返す方式で、後者は計算コストが低く完全一致に強いのが特徴です。ハイブリッド検索は両者を同時に実行して結果を並べ替えるもので、意味重視とキーワード重視の重みを自分で調整できます。共通の設定として、取得件数のTopK(初期値3)、類似度の下限であるスコア閾値(初期値0.5)、精度を上げるためのリランクモデル(有効化すると追加でトークンを消費)があります。文書にメタデータを付ければ、絞り込み検索で精度をさらに高められます。
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ワークフローで使えるノード
ワークフローは処理をノードでつないで組み立てる機能です。公式ドキュメントには、開始・ユーザー入力・LLM・ナレッジ検索・回答・出力・エージェント・質問分類器・IF/ELSE・人間の入力・イテレーション・ループ・コード・テンプレート・変数集約・ドキュメント抽出・変数代入・パラメータ抽出・HTTPリクエスト・リスト操作・ツールといったノードが掲載されています。単発のプロンプトでは精度が安定しない処理を、「質問を分類する→該当する処理へ振り分ける→結果を整形する」のように分解して実行できます。
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Chatflowとの使い分け
対話型のChatflowは、会話の文脈を保持しながら応答するチャットボット向けです。一方Workflowは入力から出力までを一括処理する形式で、バッチ的な資料生成やデータ整形に向いています。HTTPリクエストノードやコードノードを挟めば、社内APIの呼び出しや独自のデータ加工も組み込めます。
Difyの活用事例
日本国内でも実装レポートが数多く公開されています。公開情報から確認できる具体的な事例を紹介します。
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既存のPDF資料だけで製品問い合わせボットを構築(カディンチェ株式会社)
同社が公開した実装レポートによれば、製品紹介用のプレゼンPDFを素材に、Community Edition v1.9.1をAWS EC2上で運用し、OpenAI APIのGPTを組み合わせて問い合わせボットを数時間で構築したとされています。特徴的なのは、PDFをそのまま取り込むのではなく、ワークフローでテキスト抽出とQ&Aペア生成を行ってCSV化し、「Q&A形式での分割」設定でナレッジに取り込んだ点です。ページ番号や装飾といったノイズの多いPDFをそのまま扱うと精度が落ちるという、実務で頻出する課題への対処例といえます。
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Slack連携での社内ナレッジ検索
DifyとAWSを組み合わせ、RAGを使ったSlack Botを構築する手順を公開している技術ブログもあります。社員が普段使っているチャットツールから問い合わせられるようにすることで、専用画面を新たに覚えてもらう必要がなくなり、定着しやすくなる点が狙いです。
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問い合わせ対応工数の削減
ある製造業では、DifyとRAGによる社内チャットボットを導入し、3か月で問い合わせ対応時間を月約200時間から約100時間へ削減、費用はAI利用料込みで月5,000円未満に収まったと報告されています(第三者ブログによる報告のため、条件により結果は異なります)。
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情報の整理と運用改善が成否を分ける
ある企業のDX推進部門は、社内チャットボットの精度を上げるために、Dify側の情報管理を見直してタグ付けルールを統一し、AIがタグの重要度を理解できるよう優先度を設定したと公開しています。ツールを入れるだけでなく、元となる文書とタグの整備が回答精度を左右することを示す事例です。
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社内データを外部に出さないセルフホスト運用
機密性の高い情報を扱う企業が、Community Editionを自社サーバーやプライベートクラウドに構築し、社内ネットワーク内でAI活用を進めるケースです。Docker Composeであれば最小CPU 2コア・メモリ4GBから始められ、Kubernetes・Terraform・AWS CDKによる構成手順も公式に用意されています。
Difyのメリット
- オープンソース(Dify Open Source License、Apache 2.0ベース)のためソースコードを確認でき、セルフホストすれば単一ワークスペースの範囲でアプリ数・機能に事実上の制限なく無料で利用できる
- RAGパイプライン構築、AIエージェント作成、ノーコード/ローコードのワークフロービルダーが標準搭載されており、チャットボットだけでなく業務プロセス全体をAIで自動化するアプリを構築できる
- OpenAI・Anthropic・Google等の主要LLMプロバイダーを切り替えて利用できるマルチモデル対応で、特定ベンダーにロックインされにくい
- UIおよび公式ドキュメント(docs.dify.ai/ja-jp)が日本語に対応しており、2025年には日本法人(株式会社LangGenius)も設立され日本向けサポート体制が強化されている
- 無料のSandboxプランで主要機能を試せるため、開発着手前の検証コストが低い
Difyのデメリット
- 「開発プラットフォーム」であるため、ChatGPTのようにアカウント登録してすぐ会話できる完成型アシスタントではなく、アプリを組み立てる知識(プロンプト設計・RAG設定・ワークフロー構築)が求められる
- クラウド版の有料プランはメッセージクレジット制(Professionalは月5,000クレジット、Teamは月10,000クレジット)で、利用量次第では想定より早く上限に達する場合がある
- セルフホストのCommunity Editionはライセンス上、書面の許可なくマルチテナント環境(複数の顧客・組織にまたがるSaaS的提供)での運用が禁止されている
- G2のレビュー数はまだ20件程度(2026年時点)と少なく、ChatGPTのような大規模な第三者評価の蓄積は限定的
- 自前でLLM APIキー(OpenAI等)を用意して利用する構成が基本のため、モデル利用料が別途発生し、トータルコストの見積もりがやや複雑になる
こんな人におすすめ
社内向けAIチャットボット、RAGを使ったナレッジベース検索、複数ステップのAIエージェント/ワークフローを自社で構築・運用したいエンジニアや情報システム部門、コストを抑えてセルフホストしたい開発チームに向いている。
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無料プランで始めるDifyの代替ツール
Google Gemini
無料プランありGoogle Geminiはマルチモーダル・Google Workspace連携・コード生成のためのツール。
Microsoft Copilot
無料プランありMicrosoft CopilotはOffice 365統合・Word/Excel/PPT AI支援・Bing検索連携のためのツール。
Difyと他ツールの比較
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